「国が言うことなすことの反対をやっていれば道を大きく誤ることがない。」とは誰が言ったか知りませんが至極名言なのではないでしょうか。
今政府は、減反政策を廃止し、兼業農家への補助金をなくし、兼業農家を撲滅しようとしております。(このような政策をとっても兼業農家がなくならないのは「
なぜ兼業農家を続けるのか(1) 」で既に述べた通りですが・・・。)
こういう時こそが兼業農家を始める絶好のチャンスです。誰に対しても何のはばかりもしがらみもなく、大手を振って農業ができるではないですか。
とは言うものの、元々儲からない農業にいきなり参入するといったことはかなり無謀なことだと思います。このようなことに人生や社運を賭けて参入すべきではありません。ただでさえ儲かりそうな分野に参入しても難しいのに、農業への参入ともなると落ち目の企業が手を出しても大火傷して命取りになるだけです。本業がシッカリしていてこその新規ビジネスです。
最初は家庭菜園の延長(「
TPPについて(20)-強いものが生き残るのか、生き残ったものが強いのか?」)といわれても良いではないですか。先ずは家庭菜園の一区画や田んぼ一枚でも借りて、実際の農業の楽しさ・辛さを味わってみましょう。先進成功例(?)を見学したりして判ったようなつもりで事業計画をしたらとんでもない結末を迎えてしまうでしょう。
特に中高年で定年退職後や転職で農業を検討されておられるのであれば、先ずは兼業農家となることをお勧めします。現職のまま農業に親しんでみてください。数年間農業体験をしてからでも決して遅くはないと思います。
参入にあたっては、出来るだけ出費を控えましょう。農地を買うお金があるくらいだったら農地を借りましょう。自然農(「自然農について」)というやり方があります。これでしたら耕作放棄地を探しましょう。一般的には放棄地は耕作に適さないように思われておりますが、自然農を始めるにあたっては、優良農地よりも耕作放棄地の方がむしろ適することが多いと思います。今だったらただ同然で借りることができます。それから自然農においては、トラクターや耕耘機などの高価な農機具は必要ありません。肥料や農薬も使いません。浮いたお金は運転資金に残しておきましょう。
そして、ニワトリなどの家畜も飼って、できるだけ自給自足的生活を目指します。余剰の農産物は販売するようにします。販売にあたっては、組織の力など借りずに独自の販路を開拓しましょう。農業で喰っていけるようになった暁には、堂々と専業農家として自立しましょう。
今まで兼業農家が耕作放棄地の増加に一定の歯止めをかけてきましたが、もうこれも限界にきつつあります。これからは、兼業農家として新規参入者が耕作放棄地を再び耕作し、この中から自立した専業農家が生まれる可能性に賭けるしかないように思います。
兼業農家は、決して撲滅する対象ではありません。兼業農家が実績を積むことによって兼業農家の社会的役割を再認識させようではありませんか。
このように中高年が新規参入する場合には、兼業農家からスタートする方が無難であると考えます。(いい歳こいて失敗はできないのだから)
農業に夢を持って参入される若い方々に対しては、大いにエールを送りたいと思います。若いのだから失敗を恐れず果敢にチャレンジしてみてください。
企業がビジネスとして参入される分には、農村のルールを守っていただけるのであれば、どうぞご勝手にということですが、引き際だけは既存農家の迷惑にならないようにお願いするのみです。
<参 考> 「兼業農家のネットワーク」